バドミントンのラケットの各部の名前と選び方 完全ガイド
―シャフトとは?フレーム・ガット面・グリップの役割から、重さ(U)・バランス・ガットの選び方まで図解
最終更新:2026年8月/これからバドミントンを始める人・買い替えを考えている人向け
「どのラケットを買えばいいか分からない」「Uとか3Uって何?」「高いラケットほど良いの?」——バドミントンのラケットは、重さ・バランス・シャフトの硬さ・ガット・グリップの5つの要素で性格が決まります。この記事では、それぞれが打ちやすさにどう影響するかを図つきでやさしく整理し、初心者・ジュニア・女性・ダブルスなど目的別のおすすめの選び方、値段の目安、よくある失敗までまとめました。はじめての1本を、後悔せず選ぶための保存版です。
1.最初に押さえる3つの前提
細かいスペックの前に、失敗しないための大前提が3つあります。ここさえ外さなければ、はじめての1本で大きく間違えることはありません。
- 素材はカーボン(グラファイト)製を選ぶ。1,000〜2,000円台のアルミ・スチール製は重くしなりも少なく、遊び用には良いですが本格的に続けるには不向き。体育館で続けるなら5,000〜10,000円前後のカーボン入門モデルが結果的にコスパ良好です。
- 最初は軽くて扱いやすいものを。重い・硬い上級者向けは「振り遅れる」「飛ばない」と感じやすく、上達の妨げになります。
- ガットが張ってあるか確認する。ラケットはフレーム単体(ガット未張り)で売られることも多く、その場合は別途1,000円前後で張ってもらう必要があります。「張り上げ済み」表記のモデルなら買ってすぐ使えます。
スペックに迷ったら、4U(軽め)・イーブン〜ヘッドライト・やや軟らかいシャフトを基準にすれば、初心者はまず失敗しません。
2.ラケットの各部の名前とシャフトとは(図解)
選び方を理解するために、まず各部の名前と役割を押さえましょう。スペック表に出てくる用語は、ほぼこの部位のどこかを指しています。
ラケットのグリップ(ハンドル=握る部分)とフレーム(ヘッド=打球面のふち)をつなぐ、細い棒の部分のことです。ラケットの中でいちばんしなるパーツで、しなって元に戻る力がシャトルを飛ばします。だからシャフトの硬さ(メーカー表記では「フレックス」)が変わると、同じ重さでも「飛ばしやすさ」と「コントロールのしやすさ」が入れ替わります。硬さの選び方は5. シャフトの硬さ(フレックス)でくわしく説明します。
3.重さ(U)とグリップの太さ(G)
スペック表の先頭にある「4U G5」のような表記。前半のU=重さ、後半のG=グリップの太さを表します。どちらも数字が大きいほど「軽い/細い」と覚えると簡単です。
重さ(U表記)
Uはラケット全体のおおよその重さの区分です。数字が小さいほど重く、大きいほど軽い。重いほどパワーは出ますが振り遅れやすく、手首やひじに負担がかかります。軽いほど速く振れて扱いやすい反面、当たり負けすることがあります。
| 表記 | おおよその重さ | 特徴・向いている人 |
|---|---|---|
| 2U | 90〜94g | 重め。パワー重視の上級者向け。初心者には重すぎる |
| 3U | 85〜89g | やや重め。力のある人・スマッシュ重視・シングルス |
| 4U | 80〜84g | いま一番人気の標準。オールラウンドで初心者にもおすすめ |
| 5U | 75〜79g | 軽い。女性・ジュニア・素早い操作重視・ダブルス |
| 6U | 70〜74g | とても軽い。子ども・非力な人・とにかく振りやすさ重視 |
※g(グラム)はガットを張る前のフレーム重量が基準。実際は張り+グリップテープで数g重くなります。数値の範囲はメーカーにより多少前後します。
グリップの太さ(G表記)
Gはグリップの太さで、数字が大きいほど細い(G4=太い、G5=標準、G6=細い)。日本ではG5・G6が主流です。基本は細めを選び、オーバーグリップ(グリップテープ)を巻いて好みの太さに調整するのが定番。細いと手首を使いやすく操作性が上がり、太いと握り込みやすく力が伝わります。手が小さい人・ジュニアは細め、しっかり握りたい人はテープを1〜2重巻いて太くしましょう。
4.バランス=3タイプ(図解)
同じ重さでも、重心(バランスポイント)がどこにあるかで振り心地はまるで変わります。重心が先端寄りか手元寄りかで、大きく3タイプに分かれます。
ヘッドヘビー攻撃・パワー
重心が先端寄りで、振ると遠心力で力が乗り、スマッシュやクリアが飛ばしやすい。シングルスや攻撃型の人に向きます。反面、振り出しが重く感じ、ネット前の細かい操作や連続レシーブは少し大変になります。
イーブン(バランス型)オールラウンド
重心が中間で、攻守どちらもそつなくこなせる万能タイプ。「まだ自分のプレースタイルが決まっていない」初心者〜中級者は、まずここから入ると好みが見つけやすいです。
ヘッドライト操作・スピード
重心が手元寄りで軽快に振れ、ネット前や連続レシーブなど細かい操作がしやすい。ダブルスの前衛や守備型、素早さを活かしたい人、初心者にも扱いやすいタイプです。
5.シャフトの硬さ(フレックス)
シャフト(棒の部分)のしなりやすさも打感を大きく左右します。硬い/中間/軟らかいの3段階で表され、メーカーのスペックでは「フレックス」と書かれます。
| 硬さ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 軟らかい | しなりで飛ばす。力がなくてもシャトルが飛び、楽に打てる。反発が返るまで少し待つ感覚 | 初心者・非力な人・ジュニア・女性 |
| 中間 | しなりと操作のバランス型。オールラウンド | 中級者・スタイル模索中の人 |
| 硬い | しっかり振れる人ほど力が伝わる。ブレが少なくコントロール性が高いが、力がないと飛ばない | 上級者・スイングスピードのある人 |
6.ガットの種類とテンション(図解)
意外と見落とされがちですが、ガット(ストリング)とその張りの強さ=テンションは、同じラケットでも打感を大きく変える重要要素です。テンションはポンド(lb)で表します。
テンション(張りの強さ)=低いほど飛ぶ
低いほどガットがよくたわんで反発が強く、力がなくても飛びます。高いほど面が硬くなり、飛びは抑えられますがコントロールと打球感が増します。「高いほうが良い」わけではありません。初心者が上級者向けの高テンションで張ると「飛ばない」と感じて逆効果です。
ガットの太さ・種類
ガットは細いほど反発が良く打球音も気持ちいいですが、その分切れやすいです(一般的な太さは0.66〜0.70mm前後)。初心者はまず0.70mm前後の標準的で耐久性のあるガットで十分。切れなくても2〜3か月で反発が落ちるので、久しぶりに「飛ばないな」と感じたら張り替えのサインです。
🧵 ポンド数をもっと詳しく:レベル別の目安は出典によって初心者向けだけで6ポンドも違います。そもそも先に見るべきなのはラケット本体に印刷された推奨テンション(超えると破損の原因)です。太さの選び方・張り替えの時期・すぐ切れる原因まで ガットのテンションの目安と選び方 にまとめました。
7.目的・レベル別おすすめの選び方
ここまでの5要素を、よくあるケース別にまとめます。「自分はどれ?」を見つけて、迷いを減らしましょう。
| こんな人 | 重さ | バランス | シャフト | テンション |
|---|---|---|---|---|
| はじめての1本(大人) | 4U | イーブン〜ヘッドライト | 軟らかめ | 19〜21 lb |
| ジュニア・子ども | 5U〜6U | ヘッドライト | 軟らかい | 18〜20 lb |
| 女性・非力な人 | 4U〜5U | ヘッドライト | 軟らかめ | 19〜22 lb |
| スマッシュを打ちたい・攻撃型 | 3U〜4U | ヘッドヘビー | 中〜硬め | 22〜25 lb |
| ダブルス前衛・スピード重視 | 4U〜5U | ヘッドライト | 中 | 22〜24 lb |
| オールラウンドに強くなりたい | 4U | イーブン | 中 | 21〜24 lb |
※あくまで一般的な目安です。最終的には試打や、部活・サークルの仲間・ショップ店員に握らせてもらって決めるのが確実。プレースタイルは続けるうちに変わるので、2本目で好みを反映するのが賢い買い方です。
8.やりがちな失敗と直し方
- 「高い=上手くなる」と思って上級者モデルを買う:硬く重く、初心者には扱いきれず飛ばない。→ まずは軽い・軟らかい入門モデルで基礎づくり。
- 1,000円台のアルミ・スチール製で始める:重くしならず上達しにくい。→ カーボン製を選ぶ(5,000円〜)。
- テンションを高くしすぎる:「全然飛ばない」の主因。→ 初心者は19〜21ポンドから。
- ガットが張ってあると思い込んで買う:フレーム単体だと打てない。→ 「張り上げ済み」表記か店員に確認。
- グリップの太さを気にしない:合わないと握力が消耗し操作も不安定。→ 細め+オーバーグリップで調整。
- 切れるまで張り替えない:2〜3か月で反発は落ちる。→ 「飛ばない」と感じたら張り替えのサイン。
9.よくある質問
Q. バドミントンラケットのシャフトとは何ですか?
シャフトとは、ラケットのグリップ(ハンドル=握る部分)とフレーム(ヘッド=打球面のふち)をつなぐ、細い棒の部分のことです。ラケットは大きく分けてフレーム・ガット面(ストリング)・シャフト・グリップの4つでできていて、その中でいちばんしなるのがシャフトです。振ったときにシャフトがしなり、元に戻る力でシャトルを飛ばすため、ここの硬さ(メーカー表記では『フレックス』)が打感を大きく左右します。軟らかいシャフトはしなりで飛ばせるので力がなくても楽に打て、初心者・ジュニア・非力な人に向きます。硬いシャフトはブレが少なくコントロール性が高い反面、速く強く振れないと飛びません。初心者はまず軟らかめを選び、振れるようになってから硬さを上げるのが失敗しない順番です。
Q. 初心者は最初にどんなバドミントンラケットを選べばいいですか?
初心者は『軽くて(4U〜5U)・バランスがイーブンかヘッドライト・シャフトがやや軟らかめ』のラケットが振りやすく、力がなくても飛ばしやすいのでおすすめです。素材はカーボン(グラファイト)製を選びましょう。1,000〜2,000円台のアルミ・スチール製は重く、しなりも少ないため上達しにくく、体育館で本格的に続けるなら5,000〜10,000円前後のカーボン入門モデルが結果的にコスパが良いです。ガットは初めから張ってある(ガット張り上げ済み)モデルか、購入店で19〜22ポンド程度で張ってもらうと安心です。まずは1本を長く使い、慣れてから2本目で好みを反映させるのが失敗しない順番です。
Q. ラケットの重さ(Uの数字)は何を表していますか?どれを選べばいい?
Uはラケット全体のおおよその重さの区分で、数字が小さいほど重く、大きいほど軽くなります。目安は2U=90〜94g、3U=85〜89g、4U=80〜84g、5U=75〜79g、6U=70〜74gです(メーカーにより多少前後します)。重いラケットはパワーが出やすい反面、振り遅れやすく手首・ひじに負担がかかります。軽いラケットは速く振れて扱いやすいですが、当たり負けしやすいことがあります。初心者・女性・ジュニアは4U〜5U、力のある人やスマッシュ重視なら3U、というのが一般的な選び方です。迷ったら軽め(4U)から始めるのが無難です。
Q. ヘッドヘビーとヘッドライトはどう違いますか?
ラケットの重心(バランスポイント)が先端寄りか手元寄りかの違いです。ヘッドヘビーは重心が先端寄りで、遠心力でスマッシュやクリアに力が乗りやすく、シングルスや攻撃型の人に向きます。反面、振り出しが重く感じ、素早い操作はしにくくなります。ヘッドライトは重心が手元寄りで、軽快に振れてネット前の細かい操作や連続レシーブがしやすく、ダブルスの前衛や守備、初心者に向きます。イーブン(中間)はその両方をバランス良く備えたオールラウンドタイプで、迷ったら最初はイーブンかややヘッドライトが扱いやすいです。
Q. ガットのテンション(ポンド数)は高いほうがいいのですか?
高ければ良いというものではありません。テンション(張りの強さ)はポンド(lb)で表し、低いほどガットがよくたわんで反発が強く、力がなくても飛びます。高いほど面が硬くなり、飛びは抑えられますがコントロール性と打球感が増します。目安は初心者19〜22ポンド、中級者22〜25ポンド、上級者25〜27ポンド以上です。初心者が上級者向けの高テンションで張ると『全然飛ばない』と感じて逆効果になりがちです。まずは低め(19〜21ポンド)で反発を味方につけ、力とスイングがついてきたら少しずつ上げていくのが上達の近道です。ガットは切れなくても2〜3か月で反発が落ちるので、定期的な張り替えもおすすめです。
Q. グリップの太さ(Gの数字)はどう選びますか?太くしたいときは?
Gはグリップの太さの区分で、数字が大きいほど細くなります。日本ではG5(標準)やG6(細め)がよく使われます。基本的には『細めを選び、オーバーグリップ(グリップテープ)を巻いて好みの太さに調整する』のが定番です。細いグリップは手首を使いやすく操作性が上がり、太いグリップは握り込みやすく力が伝わりやすい特徴があります。手が小さい人やジュニアは細め、手が大きい人やしっかり握りたい人はオーバーグリップを1〜2重に巻いて太くすると合わせやすいです。汗で滑るときもオーバーグリップの巻き替えで解決できます。握り方そのものはショットで変えるので、詳しくは『グリップ(握り方)ガイド』も参考にしてください。
ラケットが決まったら、次は「試合を記録して弱点を知る」番です。
得点をタップするだけで公式風スコアシートが自動で完成。シャトルの落下点や決め球・失点まで記録すれば、どのショットで勝てて・どこで崩れるかを試合のあとにAIが分析。道具選びと合わせて、上達の的をしぼれます。基本の無料。
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本記事は、バドミントンのスコア記録・分析アプリ「バドシート」を運営する TakeoriLab が、これから始める人・買い替えを考えている人向けに作成しています。ラケットに唯一の正解はなく、体格・筋力・利き手・プレースタイルによって最適な1本は変わります。まずは「軽さ」「イーブン〜ヘッドライト」「軟らかめのシャフト」「低めのテンション」という失敗しにくい基準で1本目を選び、続けながら自分の好みを見つけていってください。道具が手になじんできたら、試合を記録して弱点を知ることが、次の上達への一番の近道です。